フェットの準備です

taek2005-08-22

 帰国前に同日に帰国する子を誘って、居住館にてフェット(皆でがやがや食事会)をすることにして掲示を出しました。名づけて「素麺パーティー」です。私は単なる送別というより新たに来られた方や短期滞在の方が参加して、交流も出来るような形にしたかったのです。素麺は兵庫の心、次女が来仏時に、持ってきてくれました。

 先月末に、ある方が、北海道からブルガリアの学会に出席される途中に一日パリに立ち寄られる旨の連絡を受けていました。それが今日でした。その方からお土産に梅干をいただきました。感謝。赴任された研究環境もよいという話を聞いて、ほっとしました。

 今日は中華街まで足を伸ばし、材料を購入してきました。一緒に会を行う子が中華街にまだ行ったことがないと聞いていたので、先述の方と、あわせて3人で、中華街に行ってきました。日本の麺つゆ(友人から「ある!」という情報を聞いて、これは思ったより高かったので自作することにしました)、青細ねぎ、生姜、オクラ、梅酒、中国製えびせんなどを。来仏された方は今年の6月に帰国された方なのですが、中華街に精通されておられて、なんと、紫蘇が売られているお店まで教えていただきました。残念ながら本日はお休みでしたが、もし後日立ち寄ることができれば、紫蘇を大目に手に入れて、更に涼味を増す演出ができれば、と。
 中華街で私のお勧めフォー(ベトナム麺)屋さんにお二人を案内しました。私は、ここへはもう4度来ています。そこは私の「パリで人を案内しても安心・確実なお店、ベスト5(リーズナブル編)」にランクインしています。おいしい!という言葉と笑顔をみると、とてもうれしいなぁって思います。

 夜はお隣の子と一緒に夕食。彼女は親子丼を既に作っていて、私は(本場中国の中華まん)を蒸して、参加しました。ステンレス製の笊と深鍋と布巾、お寿司用の竹製の巻き簾を用いて、蒸し器らしくしてみました。やわらかくほくほくに仕上がって満足でした。

 荷造りは8割完了しました。あとは日々の生活雑貨や衣服、デスク周りのプリンターやスキャナーを箱に入れて完了です。これらも人に譲っていただいたり、日本から持ってきていただいたものです。食材や調味料等はお譲りしたり、置いていただくことになりそうです。荷造りをしながら、私は、多くの人に支えられてきたのだなぁと実感しています。

 どうやら2005-2006年度はお二人の先生方がドイツに滞在されるようです。またお一人はアメリカに出発されるようです。同年代の、ある方のドイツでの短期滞在記録を読ませていただいて感じたことは、自分の未経験の領域で完璧主義にならないことの大切さ、あえて楽天的に開き直ることの大切さでした。

 今日夕方にまた変なフランス人に話しかけられました。中国人の学生さんに声をかけていただいて、助けていただきました。彼女はとても親切な人でした。私の場合、アジア出身の人からは親切にしていただく機会しかまだ経験していないために、アジアの国の間にある報道されているような問題はないかのように思えます。個人と個人の顔の見えるつきあいだからでしょうか。彼女はバスケットボールを持っていて練習帰りで、また秋以降に機会があれば一緒にしましょうね、ということで連絡先を聞いて別れました。彼女と話していたことなのですが、欧州とりわけ首都であるパリにおいては、日本人女性を筆頭にアジア人女性はやはり特殊な見方をされており、甘く見られているようですね。来仏当初から、日本の出身地である田舎や京都では到底考えられないような、怖い思いを何度もして悩んでいたのですが、環境的背景もありますね。最近は無視を決め込んでいますし、気を使う相手ではないと、一刀両断する強さ?も身に着けられたのは収穫ではないでしょうか。

 今日は一番にうれしい話がありました。フォーのお店で、大学生の彼女から、私が彼女の所属するゼミナールを担当されている女性教授にとても似ているという話を聞きました。40代の先生で、とても熱意のある人なんだそう。そういう話を聞くと、うれしい気持ちになりますね。高校の教育実習でも大学でも、ありがたいことに生徒さんからは「熱意」だけは、喜んでもらえます。熱血系の路線は崩さずに、今の与えられた機会を十分に活かし、自らの実力を涵養していきたいと思います。まだまだ私達の年代は「若い」と区分される年代の下方にあたります。「若い」といってもらえるうちにもう一頑張り、自分を特徴づけていきたいものです。