金曜夕方は、ルーブルのノクターン

 ルーブル美術館ノクターン。午後10時閉館(実質的には9時30分まで)の金曜日、観光客もまばらになったこの時間は、静かに美術鑑賞するにはとてもいい時間でした。一ヶ月に一回発行されるルーブルの所蔵をある視点から考察した冊子を参考に、所蔵品を観てきました。テーマは春と愛。普段有名作品の側に置いてある秀作を楽しむことができました。こういうのも、なかなかよいものです。彫刻の前でデッサンをしている学生の姿に、ほのぼの、ほほえましいなぁと思いました。久しぶりに描きたくなりました。リフレッシュにもなるので、金曜夕方にまた行こうと思いました。
 
 あるカソリックを信じている友人にダヴィンチコードの話をすれば、キリスト教的観点からは、ダヴィンチコードには受け入れがたい点があるらしい。果たしてどのような内容かはこわくて聞けずじまい。

 中国反日デモ。2・3月に芳しくない動向があるという話は聞いていたが、とうとう現実化してしまった。私はこの問題に詳しくないけれど、背景には実質的に天然資源を巡る国家間の領土問題と、歴史教育問題がある。歴史については中国本土の人とは意見の一致を得ない。私もその話題になると議論を避けがちなのはあまりよくないことだ。自分自身を顧みても、観念や認識を形成する教育の影響が大きい。そこであえて固定観念を疑い、関心をもって考えていなければ、観念や認識を変えていくことだってできない。確かに今まで現象として見えにくかった事実が、今回のデモによって問題視されてきたことは世論において一つの転換点であるとは思う。
 個人的には、中国の上海に、友人の新婚の夫で、サークル時代の先輩が事務所立ち上げのために赴任している。友人の心配を思えばいてもたってもいられない。日本の新聞誌上の議論が知りたいので、一段落した週末、新聞をまとめて読んでこようと思う。