日本ではゴッホ展が

 現在、東京国立近代美術館ゴッホ展が開催されているようですね。アムステルダムのVan Gogh Museum,Amsterdam(Vincent van Gogh Foundation)からも数多く出品されているようです。(東京国立近代美術館 2005年3月23日(水)〜5月22日(日)会期中無休:4月11日(月)除く) また大阪(国立国際美術館 大阪府大阪市北区中之島4-2-55 会期 2005年5月31日(火)〜7月18日(月・祝)休館日:月曜日 ただし、7/18(月・祝)除く )を経由して、名古屋(愛知県美術館 愛知県名古屋市東区東桜1-13-2〔2005年日本国際博覧会記念〕会期 2005年7月26日(火)〜9月25日(日)休館日:月曜日 ただし、9/19(月・祝)は開館、翌9/20休館 )にも移動するようですね。
http://www.momat.go.jp/Honkan/Gogh/
今年は、日本に多くのゴッホ作品が「お引越し」してきているようです。

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 写真は居住館前。4月20日くらいに、ずっと大きな声で指示や雑談が聞こえていました。「さわいでるなースポーツか何かかな?」と思っていたのですが、映画の撮影のようでした(撤収中でした)。机のある窓際から乗り出して撮りました。月曜日に仏人の友人から「ジャン・ピエール・リモザンが日本人の出演者を募集しているよ。行ってみたらいいよ。」とは声をかけてもらったけれど、興味はあったけど無理かな、と。彼の新作の撮影中じゃないかな。仏での日本的な景色と日本人を使って(経費節減のため)、現在パリで新作を撮影中らしいです。 http://www.jmdb.ne.jp/1998/dv003450.htm

 さて、今日はメーデーで休日です。フランスの公的機関は完全にお休みです。今日労働しようとすると雇用者は通常の2倍の賃金を支払わなければならないようです。ここで、先日残業についてポルトガル系仏人女性と労働について話したことを思い出しました。サービス残業という概念を説明するのが大変でした。驚かれていて、それは雇用者による被用者に対する事実上のchantage (おどし)じゃないかといわれました。なお日本女性の労働観や社会進出の割合についても聞かれました。

 気力が復調してきたので、私も、朝5時30分に起きることを目標に、11時間(プランでは最大13時間半)は、仏語勉強と翻訳作業、論文作成に取り組むことに決めました。成果など3年位いてやっと出てくるものだよと、ある仏文の先生にアドバイスを受けて、少し納得しました。結果をすみやかに実感しようと焦っても仕方が無い。今はきちんと座って長時間勉強ができる体に感謝をしながら、ただただ積み重ねるだけですね。キーワードはとにかく「効率化すること」。 あと私の場合、「すべきことを視覚化」すると、内面にこもって思考循環にはまらず行動できて、いいようです。父からの実務的なアドバイスも活かしたいですね。「滞在暦も専門も違う以上、差はあってあたりまえ、焦るな」「自分の領分を認識する」「ただ、ぬすみ、まねて、会得する」等。

 大学・院時代、女子寮に入っていて気づいたことなのですが、自分と違う人間と生活する共同生活で得るものは非常に大きい。今、同じ館で生活している人達、親しくさせてもらっている人達をみれば、やはり競争を努力で生き残ってきたタイプの人からは得る示唆が大きい。努力って、泥臭い地道な基本的作業に下支えされているけれど、とてもたいせつなものです。高いレベルでの克己心を育てるためのいい機会だと思います。睡眠は必要だが、自分の限界まで追い込んで得るものがなければそこまでだと考えるのも一つの考え方じゃないかと思いました。完成度はおのずから付いてくるものだと思うし、追求心を一つのものに向けるのも、私にとっては必要なことなのかもしれません。それから上手な息抜きの仕方を楽しむこと。結局は、自分自身は自分自身によってしか助けられないのだから、自力で。
 
 助け合いネットワーク。kさんに「お肉食べたくない?」と聞かれて、「今私あまり食べないんですよね。胃にもたれるので野菜や果物を食べていますね」と答えていたんだけれども、その時点で出ていた「お肉」をキーワードに既に『館内一部振る舞いビーフシチュー』の計画があったようです。昨日連絡をいただき一人用ボウルを持参して、おすそわけにあずかってきました。なんだか悪いので、炊いたごはん(母が日本から10kg送ってくれました)をお返しに渡しておきました。どうやら大量に作って、同階の人達に配らはったそう。そういうコミュニケーションはいいですね。これなら来年も安心そうです。ワインとお肉とジャガイモ&ニンジン(角取済)椎茸と謎の物体と、よく煮込まれていたので、胃にももたれず美味しかったです。ありがたい。こういう煮込み料理はよいですね。お隣さんにもアドバイスを受けながら、ちょっとずつ、気分転換も兼ねてpiano練習していこうと思います。要するに、何事も、積み上げが大事ということですね。努力と試行錯誤を経て、積み上げていかないと向上もしません、当たり前のことですね。

 夜、お隣さんからピアノ演奏会、聴き手2人というとても贅沢な時間。演奏にはその個人の内面が投影されるといいますが、それは事実。ショパンのエコセーズ(3Ecossaises)とノクターン等、迫力と表現力に圧倒されました。彼女の華奢な指先から紡がれる音色、意外に、ラフマニノフやリストによる激しい音楽が似合う。演奏者に思いをいたしながら、自分自身の内面にたちかえる、そういう時間でした。

 kさんから友人の伝言等で電話連絡。「生真面目に無理しない。ほどほどに」といわれ、意外に。私は近年、寧ろ生真面目とは程遠い人間になってしまったなぁと思っていたんだけど、「今は本調子じゃないから詰めすぎるとよくないよ」と言われた。どうしても先に進歩させたい気持ちの方が強いばかり。焦るのは損気です。