お茶の時間

taek2005-06-05

 
「虎屋」のディスプレイ (l'etarage de TORAYA)

・写真はTORAYA.paris 細くそがれた白い木を丸く組み合わせた球体のなかに、それぞれに水菓子が飾ってあります。中のカフェは満員で、抹茶カキ氷を食べている方もおられました。どら焼きを分けて食べて帰ったけれど、これが、本当に上品な甘さで美味しくてびっくり。

カフェもあり、盛況です。

昨夜はプレ送別会で遅くなりました。マドレーヌ教会横のFAUCHONにお隣さんと行って、お惣菜を選んで、差し入れました。こういうものって食べる機会は皆あまりないだろうと。好評で嬉しかった。とりわけて13人で食べました。皆のシェフであるkさんもタイ風カレーと焼きそばと大活躍でした。たくさん飲み食べしました。気持ちのいいプレ送別会でした。まだ9日には大規模に。

今日は午後にブラジルの人達とPetiteお茶会をしました。夏に食堂で数人で話して以来の友人Oは、MSNで日本語を教えたらすぐ覚えてくれて、また日本式の礼の挨拶が上手です。おもしろい。考古学(arche'ologie)の博士を取って年末に帰国する予定です。交友の広い彼の友人の中には、ブラジルで柔道を6年習ってきた黒澤好きのブラジル人、村上春樹の「ノルウェーの森」が大好きで三島由紀夫吉本ばなな作品も読む読書家のイタリア人、空手をやはり数年続けて茶帯のイタリア人もいて、いや世界は広いようで狭いなぁと思うのでした。

 向かいのベルギーの子が明日日本語試験なので、少し、差し入れ。以前あげた抹茶チョコが気に入ったらしくて、家族へのお土産にしたいそうで、お店の住所等も渡しました。何だかこういう風に、気に入ってもらえると嬉しいなあと思うのです。

 ショコラ屋さんのJeanPaulHevinは以前来た時の店舗は移動してしまっていたので、まだ行っていないのね。本店があると以前おばさんがおっしゃっていたので、行ってみようと思うなあ。最近の一番のお気に入りはCorvisartの小さな食料品店がお店の端で扱っている地方のチョコ。

【絵本】
 絵本を日本に送る。絵本の訳は、むずかしい。たくさんの動物(le ours, le hippopotame, le leopard, le framingo rouge, le zebre, le cheval, le morse)のなく表現(rugir(猛獣がほえる), mugir(牛が鳴く),grogner(うなる), crier(鳥が高く鳴く), grapir(狐や子犬が鋭い声で鳴く),braire(ろばが鳴く), hennir(馬いななき), rauque(しゃがれた), le cri(鳴き声)等々)が。最後にオチがあって、何度か時間をおいて読み直して、こういうところかと落ち着くところに持ってきたんだけど、絵本の「結」の類型がよくわからないので、十分に納得できてないのよね。でも余り置いておいても何なので送ることにしました。対象になっている、こどもの思考に従う方がきっと正しいオチにいきつくように思うなあ。思考の型が出来上がってしまっている大人には難しい作業でした。

ポストモダン
 ポストモダンの文脈で語られるフーコーデリダについては個人的な関心をもちつづけてきました。
 フーコーについては、SteGENE-でたまたま目にした、M.Foucoultの『知への意志』《LA VOLONTE' DE SAVOIR》ed.Gallimard 1976. Ⅴ. Droit de mort et pouvoir sur la vie に合間に目を通しています。(『知の考古学』《L'arche'ology du savoir》もあるのですね)
 デリダについては、2冊日本語の本からアプローチしてみたのですが、まだ十分に理解が出来ていないところです。「デリダという名(ce mot de Jacques Derrida)はdeconstructionとともに非常に有名であるが、今日では様々に応用され、あまりに世に広がりすぎたために逆に、彼の仕事の本質があいまい化されているようにも思えます。もうちょっと見てみて、かみ合うような形にまとめられたらば書き込みます。また周りでも議論してみますね。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4643/1094855413/

 ちょうど論文上で重要な概念があるのですが、やはり辞書(Le Grand ROBERT etc, Gerald Cornu, Vocabulaire juridique etc,)等ではその概念の表面にしか触れない。もちろん専門分野の文献は当然ながら、哲学的分析からも光をあてて、さらに深化出来ればいい。ポストモダンにおける前近代的な概念(神から与えられた(父)親の子に対する自然権)が現代において変容して、フランスでは2002年に法律上消えたという現象とその意義について表面上の語句説明だけで終わらせたくはないものです。西洋哲学における自然的正(instum naturale, ius naturale)、近代的自然権ホッブス、ロック、近代的なるものの最初の危機としてのルソー、バーク等をレオシュトラウスの本とともに辿っています。最近は特にルソー。(文面上直接には反映させがたいので、あくまで基礎的な一般教養的理解として&趣味)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4812288088/qid%3D1118020894/250-8466261-6909853

【本棚】
ミッキー・ハート&フレドリック・リーバーマン著 山田陽一訳『音楽という魔法 音を語ることばたち』(音楽乃友社、2002年)ISBN 4-276-21069-0 C1073 フランスでもこのような音楽についてことばで語る本があります。さしあたり日本語版を。こちらで機会があれば探してみようと思います。
高橋健二編訳『ゲーテ格言集』(新潮文庫、昭和27年)ISBN 4-10-201506-X C0198 ここをこう書くのですね!と、かゆいところに手が届くような珠玉の言葉が多い、と感じました。私にとっては納得することろが多かった本です。

・絵と文 玉村豊男 『PARIS 私の移動祝祭日』(アシェット婦人画報社、1999年)…彼が若い時代を過ごされたパリと今現実にあるパリの姿を絵と写真。こういう文章が書けたらいいですね。30年前の人生のかたちが決まる前のモラトリアムの時期をいつくしむ視点があたたかい。(他、『パリ旅の雑学ノート』『料理の四面体』『パリのカフェをつくった人々』『田園の快楽』『田園の快楽−それから−』(世界文化社)『青空哲学−信州水玉問答』(共著:岩波書店)など)
・jean-claude gautrand, ROBERT DOINEAU 1912-1994 (Taschen) ISBN 3-8228-1612-4 …ユージン・アッジェとともに上げられるドワノーのパリの写真集。彼の写真は風景も多いが、なぜかコミカルでおもしろい人物像もあり、笑みがこぼれる。
・Pierre Perret, La Cafe du Pont perfums d'enfance (Robert Laffont)

戴き物:
・末永蒼生『心を元気にする色彩セラピー』(PHP研究所、2001年)…色の与える心理効果、感覚と色彩、カラーヒストリーによる家族心理との関係、老人心理、病気の克服とその過程における色彩の役割等。インテリアや服装、ネクタイの色にいたるまで、その場や相手との関係性をも視野にいれて、考えてみることはおもしろいですね。今回の部屋つくりのきっかけとなった本。
中野裕弓『自分の心を満たす31の方法』(大和出版、2000年)…「「もう一人の自分」の声に耳を傾けてみるとご機嫌な毎日が」という言葉の通り、毎日の生活の中で少しだけ心穏やかな時間を作って、自分と向き合ってみる。自分の実存、からだに問いかけてみること。願えばかなうことと信じることの大切さと、試練を学習や経験のためと前向きに捉えることの大切さ、等。なかなかよかったです。
JTB『仏文 日本絵とき辞典 生活編 VIE AU JAPON』(JTB、1997年)
・cuisine facile, marabout 2004
・constitution europeenne Voter en connaissance de cause (special referendum)editions d'Organisation 2005 …国民投票のための簡単な解説書的ブックレットであるがこれを購入して投票にあたる仏人も。

【関心がある本】
『青年期の本質』ジョン コールマン (著), レオ ヘンドリー (著), John C. Coleman (原著), Leo B. Hendry (原著), 白井 利明 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/462303884X/250-8466261-6909853

【備忘録】フランス料理会の哲学者アラン・サンドロス、歌手シャルル・アズナブール、prestigi ta(s)teur 奇術師、6区のジャコブ通りの骨董・生地屋・画廊の通。「いつもの」comm d'habitude,comme toujourのニュアンスの違い?
franciser(フランス語の発音に合わせて変える)するとtaekはta'(アクサンテギュ)ekに