いいじゃん,それでも

人生には数年の長いスパンで,バイオリズムがあるよね。人って万物の霊長というけれども有機的に構成された生き物ゆえ,詳しいことは知らなくても知らないうちに,ホルモンを合成し,ゆっくりと穏やかに構成物質を新陳代謝で入れ替え,環境の変化や時間の経過にあわせて,自身を適応させていっているのね。人間自身も,いろいろな出来事で環境変化のもとにあると,感性が鋭くなったり,緩んでホッコリしたり,いろいろにうつくしい現象的な変化をみせる。言葉の重みも,人との出会いも笑顔や関係も,出来事も,そのような移ろいゆく自分自身のフィルターを通じて認識されるのね。さすがに冬眠はしないけど(できたらそれはそれで人間社会おもしろいかもしれへんけど),熊ちゃんの気持ちになってみれば,秋には「眠いねん,そやのに人が山に入ってくるーーー(泣)」とちょっと気が立っていて,先々週は1日に日本中で4人が襲われて怪我したりしたね。どちらもかわいそうやね。けど,それもまた自然。

自分の力でどうにもならない環境と,気の持ちようで何とかなる(働きかけて変化させうる)状況と,自分の周りの世界は二分できるけれど,前者は冬眠気分で頭も心も「空」にして過ごすしかない。熊ちゃんの気持ちを大事に。だって冬は熊ちゃんの力ではどうにもならないのだもの。冬眠中は熊ちゃんはじっと春が来るのをうつらうつらして待つ。時間の経過もおそらく感じられないほどに,身体的にも精神的にも力をつかわないように。人間も同じで,危機的状況下では冬眠のような様態を呈することもある。熊ちゃんはそれでも後者の状況が来ることを本能的に知っていて,備えて待っている。

うまくいえないけど,つまりはそういうふうに生き物はできているんじゃないかしら。人間時々熊ちゃん気分,少しだけこっそり,人間じゃないふりをする。うほうほと。

今回は論文作業に集中したくて,朝まで迷ったけど,学会には行かない選択をしたのね。会って,刺激もらってくるのも一つの選択だったかもしれないが,自分の性格を考えても今は時期じゃないので敢えて周囲は見ない。没頭して目標達成後に,さくっと刊行物で確認します。

自己中心的な人間なので,自分が充実していてバリバリなのが,自分自身が気持ちいい。きっとその気分は周囲に前向きないい影響を与えるので,まず第一に自己の充実を優先して,それ以外のスイッチをオフにする。